MCUの世界観をさらに拡張する(のか?)『マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ウェアウルフ・バイ・ナイト』雑感

今年のD23で予告が公開された本作、割と新作の公開・配信予定を把握してるつもりだったので、予告が公開されたとき「へえ、サプライズで企画発表か。粋だな。」などと思ったんですが、企画そのものは2021年に発表されていたみたい。知らなんだ。

僕自身MCUはMCUとして楽しんでおり、コミックは邦訳をたまに読む程度。ウェアウルフもマンシングもキャラクターを知らない。なので今日の文章は何も知らないひとの文章である。そしてネタバレも含まれる。

ざっくりとした感想としては「MCU初のテレビスペシャルって感じで楽しかった」だ。

気負わずにサクッと見られて、かつ、今後のMCUにどう関わっていくのかな。と、楽しみになる1作。といった具合だろうか。

個人的にMCUフェイズ4は「MCU世界の拡張」のフェイズだと思っている。“マルチユニバース”による世界観の拡張だけでない。フェイズ3以前に比べてより意識的にそれぞれの「独立した世界観」をより確立させその世界を拡張させようとしているのではないか。と。

うまく言語化できないが、フェイズ3以前はキャラクターやチームの世界観だったものがフェイズ4以降はクロエ・ジャオの世界観やタイカ・ワイティティの世界観(ラグナロクがフェイズ3であるが)といった、MCUでの仕事の前から確立してきた世界観を持った監督を起用するようになり、作品ごとの世界観がより際立った。という印象。

『ウェアウルフ・バイ・ナイト』は長編初挑戦のマイケル・ジアッキーノを監督に起用し、往年の(という表現で合っているのだろうか)ホラー映画のテイスト。『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』もホラーであったがまた違うテイストであり、面白い。

昔ながらのアナログ感のある特撮や白黒映像…と言いつつ、後半はVFXをガンガン使っていたようにも見え、夜が明けて画面に色がついいたのであくまで時代設定をわかりづらくするための演出だったのかな。と思ったりした。そしてその時代は現代であり、つまりはおそらく指パッチンの前後であるくらいの現代であろう。

1夜の物語として面白かった。今後この物語が。というよりも今作のキャラクターがどこかで活躍するかもしれない。ぼんやり楽しみにしている。

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