NHKミュージカルTVと映画ディア・エヴァン・ハンセン

NHKにて本日『ミュージカルTV』という番組が放送された。

クラシックTVという番組のスピンオフ企画らしい。クラシックTVという番組を普段見ていないのでたまたま昨日放送を知ったのだが、我ながらよく気付いたと思う。

その番組内で『ディア・エヴァン・ハンセン(原題:Dear Evan Hansen)』の『You Will Be Found』が海宝直人によって歌われた。

『ディア・エヴァン・ハンセン』、2021年に映画が公開されているのだが、その評価はあまりよろしくはない。そのことを思い出して

思わずツイートしてしまいました。

ディア・エヴァン・ハンセン、まともな話ではないし否定的な意見もわかるのだけど、登場人物の大半が物語が始まった時点ですでに相当追い詰められていることと主人公エヴァンの置かれた状況的に個人的に否定したくない。という気持ちが勝ってしまう。

映画化の際にオープニングナンバーである『Anybody Have a MaP?』が削られてしまったのが個人的にそれをせざるを得ないのもわかるがそれをしてしまったら物語の本質が変わってしまうのでは?とも感じた(といっても元のミュージカルは見ていないし英語はわからないし歌詞を和訳してみたり有志の和訳を読んだ程度なのだが)。

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映画がエヴァン(とコナー)の物語ならミュージカルはエヴァンとコナー、エヴァンを失わなかったエヴァンの母親とコナーを失ってしまったコナーの母親、そしてそれぞれの母子の物語だったのではないか。と思っている。それは元のミュージカルを自分の理解が及ぶ言語で見ていないので憶測でしかない。

『Anybody Have a MaP?』はその構図をスマートに明示する役割も持っているのだが、確かに映画という媒体でそれやるとわかりにくいしブレる。舞台演劇だからスマートに観客に理解させることができるのではないか。同じ理由で映画でこの曲がカットされるのもわかる。わかるのだが…群像劇であった物語のウェイトはエヴァンひとりにのしかかることになってしまったような気がしてならない。

映画には映画にしかない曲もあるし、その曲も素晴らしい。『桐島、部活辞めるってよ』の桐島のような存在であるコナーに人格を与えた『A Little Closer』がそうだ。この曲が生まれたことで映画化してよかったんじゃない?と思わせる力のある1曲でもある。そういう面もあって嫌いにはなれない。

結局のところ僕は『ディア・エヴァン・ハンセン』の映画しか見ていないので舞台の上で演じられるものが見たい。それが言いたかったこと。

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