【バッドガイズ・MONDAYS】6年ぶり(6年ぶり…?)に映画のハシゴをしたのだが、やっぱり映画のハシゴなんてするもんじゃない

映画を映画館で見るのが好きだ。しかしあまり映画のハシゴはしない。

なぜか。1本目の映画がよすぎると2本目で上書きされてしまう感じがもったいない気がする。とか、逆に1本目の印象が薄まってしまう。とか、僕はその日見た映画は寝るまで余韻に浸っていたい。という人間なので単純に2本も見たらキャパオーバー。受け止めきれないのだ。

6年前の『モアナと伝説の海』と『レゴバットマン ザ・ムービー』の2本立て、同年別日の『ドリーム(原題:Hidden Figures)』と『ベイビー・ドライバー』の2本立てはのっぴきならない理由があってやった。ムビチケを買ってしまっていてその日に見ないと他に都合のつく日がなかった。

今回も似たような理由があった。先週『RRR』を見たのだが、そのときに使っていなかったU-NEXTのポイントで交換した映画の鑑賞チケットで座席予約をしようと思ったのだが、ユナイテッドシネマではオンライン予約では使えない。ということに知らずに交換してしまった。しかし座席は予約したいし悩んだ挙句、来週(今週)『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』を見るのに使うか。もう一枚は最悪使えなくても勉強代かな。と思っていたのだがTLでも評判のよかった『バッドガイズ』がちょうどいい時間帯だったのでしょうがない。久しぶりにハシゴすっか。となったでのあった。

結果、どちらもものすごく面白かった。ドリームワークスのアニメーション映画も邦画も普段あまり見ないのだが、普段見ない。というのも相まってかとても楽しめました。最高。

軽く感想を書こうと思う。

バッドガイズ

初めて予告を見たがなかなかネタバレ気味に感じた。見る前に見なくてよかった。

もうダイアン知事が最高。ポケモンやデジモンで育ったからか昔から動物(もしくはそれに近いもの)の擬人化されたキャラクター。といったものに弱い。のだが、それにしても癖という癖に刺さる造形で今年見たキャラクターで一番刺さったかもしれない。

ダイアン知事

ドリームワークス作品自体あまり馴染みがなく、なんとなくディズニーやピクサーとは全く異なるタイプのアニメ映画会社でイルミネーション(そんなに見たことないが)寄りの全力の子ども向けアニメ!という感じの作品を作っている印象だったのだが、今作はなんというかいい意味でその通りとでも言うのだろうか。子ども向けでであると同時にものすごく“現代の子ども向け映画”とはどういうことか。を考えて作られた作品であったように感じる。警察署長が女性だったり知事がキツネの女性(ダイアン)だったりと当たり前のように女性が要職に就いている世界観であったり、かといってそれが説教臭いわけでもなく、風通しがいい。

バッドガイズ

物語はストレートなケイパーもので特別真新しさはないかもしれないが、その堅実な作りと更新された価値観のフレッシュさによって安定してずっと面白い。

主役のウルフ(オオカミ)とスネーク(蛇)の感情のぶつかり合いは見ていて最高&最高なのだが、やはり個人的にはダイアンがもう一番最高だった。続編も見たいがダイアンを主役にした前日譚やスピンオフが切実に見たい。とにかく楽しい映画あった。

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

映像のルックもそうだが全体的にデザインが洗練されていてめちゃカッコいい

TLでの試写評判がよかったとか大好きなマキタさんが出ている、予告が面白そう、ポスターがカッコいい…and moreという感じで久しぶりに金払って見たいと思う邦画。と思い見た映画。

とても面白かったです。前評判もよかったけど個人的に最高ポイントが3つあった。

  • 物語が面白い
  • おじさん・オブ・ザ・イヤー、ノミネート間違いなしのマキタスポーツ
  • lyrical schoolの楽曲の使われ方が最高

単純に面白かったです。タイムループものの「繰り返される時間の中で人生について見つめ直す主人公」という定番とタイムループそのものの原因は主人公にないこと。繰り返される時間の舞台が「職場」に限定されているため社員全員が変化していく過程が面白いしたまらなくグッと来るシーンが何度もある。

予告でも使われている「部長は自分の夢とみんなのこと、どっちが大事ですか」という問いに対するアンサーは、きっと社会で会社という組織に属して働いている多くのひとに刺さるのではないだろうか。僕には刺さった。

マキタスポーツ演じる部長

そしてこの映画、マキタさんが部長を演じたのがものすごくよかった。正直マキタさんが演技しているところを多く見てきたわけではないのでわからないところもあるのだが、パブリックイメージのマキタスポーツはああいうおじさんなのだろうか。とにかくマキタさんが“マキタスポーツの最大公約数”を演じている感じがまずたまらない。そしてちょっと演技が上手すぎる。

飄々としたおじさんでありながら責任感があり、部長なりに考えてるんだろうなと思わせる部下に対する接し方、可愛げも感じ(大事)、徐々に明らかになる部長の過去。引き出しが多すぎるし演技がうますぎるおじさんマキタスポーツ。おじさん・オブ・ザ・イヤー ノミネート間違いなしです。

リリスクの『WORLD’S END』が主題歌に起用されていたことも知らなかったのだが、劇中での扱われ方が素晴らしかった。

リリスクは今年の7月にメンバーの4人が卒業という形となり、“現体制”は“旧体制”となってしまったグループだ。楽曲は好きだったが結局生でのライブを見られないまま5人での活動が終わってしまった僕は熱心なファンではなかったと思う。が、それでももっと長く活動するものだとばかり思っていたので残念に思っていた。今作、主題歌だけでなく劇中でも楽曲が使われている(登場人物の中にリリスクのファン設定のキャラクターがいる)のだが、『LAST DANCE』の「いつか終わる時のなかで 少しだけ君と出会ったこと」という歌詞よろしく確かにそこにいたのだ。と言っているような、そんな気がした。

タイムループというジャンルもので今作も真新しさはないかもしれない。しかし、場所を職場に限定したことや記憶を繋ぐアクション、演者のアンサンブルにって映画がとても魅力的なものになっていてとても面白かった。面白かったし社会人・会社員としてグッと来るものがあった。

ハシゴ感想

今回見た映画は2本ともジャンルが違うことと上映時間が比較的短かったことでどちらもとても大変楽しめて大満足。しかしやはり目が疲れた。肉体的にもハシゴはやるもんじゃないな。とは少し思う。が、今回の2本立てはかなり成功だったと思う。どちらも素晴らしい映画だったし「キツネ映画」2本立てだったな。と。

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