添野知生×高橋芳朗×荻上チキ 「私たちのウォークマンを手に。」 『マーベル・シネマティック・ユニバース音楽考』刊行記念イベント感想

添野知生×高橋芳朗×荻上チキ 「私たちのウォークマンを手に。」 『マーベル・シネマティック・ユニバース音楽考』刊行記念イベント感想

楽しみにしていたイベント『添野知生×高橋芳朗×荻上チキ「私たちのウォークマンを手に。」』が行われ、オンラインにて参加しました。

備忘録を兼ねて感想を、有料イベントではあるので内容に触れない程度に書きたいと思います。

本の感想はこちらに書きました。

荻上チキが話すMCU

自分はSessionのリスナーなのでとにかくこれが見たかった。思い返せば先日もWezzyにて北村紗衣さんとイベントで話していた(アーカイブは今でも購入できるので興味がある方にはおすすめしたい)のですが、それはあくまで「アメコミ」と大きな括りだったのでMCUについてガッツリ話すチキさんが見られるのは久しぶりのように思えます。

そしてそれがまた面白い。MCUを通じた社会やマイノリティ、ジェンダー、アイデンティティといった話はどれも興味深く、もうそれで1冊本を書いてくれよ。と言いたくなります。というか出してください。

興味深いのもそうなのだが、やはりオタクはオタクの話が大好物。アントマンの話になるとテンションが上がる荻上チキ、最高でした。

PHASE4音楽考

本の内容がPHASE3までとなっており、『インクレディブル・ハルク』に2ページしか割かれてない。といった笑い話もあるくらい初期MCUはポップミュージックを積極的に使っていこう。という意思は感じられなかったようで。

しかし時代はPHASE4。ポップミュージックを使うことがもはや当たり前になりつつあり、イベント後半1時間を使って話しても話しきれない作品数である。

PHASE3が2016年シビル・ウォーから2019年ファー・フロム・ホームまで3年半かけて10作品作ってきたのに対し、PHASE4は2021年のワンダヴィジョンから2022年ワカンダ・フォエバーまで2年かからない中で17作品も作っている(ホワットイフ…?・アイアムグルート・ワーウルフを含む)。そりゃ製作現場は地獄になる想像が簡単にできます。マーベルスタジオはこの製作体制を見直してほしいがそれはまた別の話。

本に収録されていないPHASE4の話はもうどこを聞いてもやはり興味深く、音楽の話から全体像の話まで赤べこのように頷きながら聞きました。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー選曲予想

音楽考のきっかけの一つとなったガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、その新作『ホリデー・スペシャル』が今冬に、完結編である『Vol.3』が来年に控えています。

予想しようと思えば予想できる。という話が出ていたのでぜひSessionかアトロクで特集を組むかまた今回のようなイベントをやってください。

とにかくとても面白かった

音楽の話だけでなくMCU全体の話をそれぞれ専門分野を持つ3人のトークセッションはとにかく楽しかったです。

個人的にエンタメと社会の関係性というものに興味があるのでそいうった話がたくさん聞けたのはオンライン参加とはいえ貴重な経験だったし、それこそ今回のイベントがきっかけに『MCUと現代社会』みたいなテーマで1冊本よ読みたいと思いました。

『PHASE4面白くない問題(という記事がよく書かれる問題)』、『配慮ではなくイノベーション』といったキーワードに少しでも興味があったらアーカイブが買えるので見てほしいです。

マーベル・シネマティック・ユニバース音楽考Vol.2、お待ちしております

添野知生さん、高橋芳朗さん、この度は最高の本をありがとうございます。

荻上チキさんも1冊の本となるきっかけを作っていただきありがとうございます。

イベントめちゃくちゃ楽しかったです。つきましては続編、PHASE4でまるまる1冊、お待ちしております。楽しみにしています。

2022-09-12|
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